開球体を用いた連続性の言い換えを確認する
Mathpedia 位相空間論0の命題 0.5 (開球体を用いた連続性の言い換え) を確認する。
使う定義や命題の確認
<1> 部分集合の定義
$\forall a\in A \Big[ a\in B \Big]$であるとき$A \subset B$と書き、$A$は$B$の部分集合という。
<2> 開球体の定義(定義 0.4)
$x \in \R^n$と$r>0$に対し$\R^n$の部分集合$B(x,r)$を
と定める。$B(x,r)$を$x$を中心とした半径$r$の開球体と呼ぶ。
<3> 連続の定義(定義 0.4中で述べられているもの)
写像$f: \R^n \to \R^m $が点$a \in \R^n$において連続であるとは
を満たすことである。 ここで任意の点$a \in \R^n$においてこれを満たすとき、写像$f: \R^n \to \R^m $は連続であると呼ぶ
<4> 開球体を用いた連続性の言い換え(命題 0.5)
写像$f: \R^n \to \R^m $が点$a \in \R^n$において連続であるとは
を満たすことである。
実際に確認する
- <3>$ \implies $<4>
$ f(b) \in f(B_{\R^n}(a, \delta)) $をとる。 $B_{\R^n}(a, \delta)$の定義から$b$は
を満たす。また、<3>から
である。
したがって$B_{\R^m}(f(a), \varepsilon)$の定義から$f(b) \in B_{\R^m}(f(a), \varepsilon)$が導かれ、
となる。
- <4>$ \implies $<3>
$ f(b) \in f(B_{\R^n}(a, \delta)) $をとる。 <4>から、$f(b) \in B_{\R^m}(f(a), \varepsilon)$である。
$B_{\R^m}(f(a), \varepsilon)$の定義から、